風の草笛
                                         新川あらた 作詞

机に広げては見つめてる 幸福まねくという
四葉のクローバー ほのかによみがえる  君の詩集
ときどき目を閉じて 読んでいる 
君はいつしか 永久の旅立ち
僕の知らぬまに ひとりで眠る
さみしかったろ 苦しくなかったか
ひと目だけでも 会いたかったよ

小さな川原のそよぐ風 草笛吹きながら
白鳥(しらとり)飛ぶ丘 夕陽を追いかけて ふたりで泣いた
今でもあのころを 思い出す
時の流れに 弄ばれて 
僕を待てないで 嫁いでいった
若すぎたのか   春待ちすぎたのか
花の咲くのを 待っていたのに 

あの日の川原に来てみたよ もいちど逢えそうで
四葉のクローバー 小さな白い花 さがしていたら
誰かが声かける 気がしたよ
君がやさしく 僕の名呼んだ
僕は振り向いて 君の名呼んだ
おそすぎたのか なにも見えなかった
風の草笛が 通り過ぎゆく

       新川あらた
 sinn<kawa01@ceres.ocn.ne.jp> 
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