恋 華 火 
                                      作詞 村田一佳


一  命焦がして  燃やした恋に
    降るな冷たい  なみだ雨
   はるか彼方の  信濃の国へ
    浮名流した  絵島(えじま)の駕籠が
    未練残して  堕ちて往く

二  花のお江戸の  檜の舞台
     今は懐かし  片羽鳥(かたはどり)
   役者生島(いくしま)  三宅の島へ
   別れわかれの  波間(なみま)の果ては
      縁(えにし)はかない  流人島

三  渡る雁(かり)がね  届けておくれ
   やせて悲しい  赤い糸
   桜吹雪の  高遠(たかとう)屋敷
   籠の鳥でも  絵島の夢は
   飛んでくるめく  恋華火

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    こい はな び
一   いのちこがして   もやしたこいに
     ふるなつめたい  なみだあめ
     はるかかなたの  しなののくにへ
        うきなながした    えじまのかごが
        みれんのこして   おちてゆく

二   はなのおえどの  ひのきのぶたい
        いまはなつかし  かたはどり
       やくしゃいくしま    みやけのしまへ
       わかれわかれの  なみまのはては
       えにしはかない   るにんじま

三  わたるかりがね  とどけておくれ
   やせてかなしい   あかいいと
   さくらふぶきの   たかとうやしき
   かごのとりでも  えじまのゆめは
   とんでくるめく    こいはなび